「ジョン・ウィック:チャプター2」は期待を裏切らない 感想
- 2017/07/08
- 02:08

2017年7月7日、「ジョン・ウィック:チャプター2」が日本公開。血と硝煙の七夕となりました。
ことバトル・アクションのシーンに関しては最高に面白い映画と言えるでしょう。アクション好きな方ならば、絶対に観た方が良いです。
カーアクション・格闘・銃撃戦はすこぶる完成度が高く、
また、それらが繰り広げられるシチュエーションは多彩で見所を上げれば枚挙に暇がないです。
取り合えず、ジョン・ウィックに敵意を持って半径5m内に入った愚か者は胸と頭に穴が開きます。
今作では何人お亡くなりになったのか、久々に、数えるのが楽しみな作品です。

1作目「ジョン・ウィック」は「亡き妻の形見の愛犬の仇を討つ」、という
突き詰めればたかが犬かもしれない、しかし何十人も殺るに足る、哀愁と説得力あるストーリー構成でありましたが、
今作は「裏世界での果てない戦い」を描いており、バトルに次ぐバトル、殺し合いがひたすら続く映画となっており、お腹一杯まで楽しめます。
ボリュームはあるが、吐くまでは食べさせては来ない、
というような無敵無双のタフ・マッチョイズムと、喉越しの良いスマートさが見受けられる素晴らしいアクションシーンの数々。
単純に「ヒャー!!オモシレェェェ!!」といって観れるような、前作よりも増して純粋なアクション映画へと路線を変え、尚且つ、とてもとても良い物に仕上げ僕達の下に届けてくれました。
ありがとうキアヌ・リーブス。ありがとうチャド・スタエルスキ(監督)。ありがとうスタッフの皆さん。
ストーリー:
ニューヨークを舞台にロシアン・マフィアを相手に繰り広げた壮絶な復讐劇から5日後。平穏な生活を送りたいジョンは、イタリアン・マフィアのサンティーノからの殺しの依頼を断るが、それにより自宅を爆破されてしまう。ジョンはサンティーノへの復讐を開始するが、命の危険を感じたサンティーノに7億円もの懸賞金をかけられ、世界中の殺し屋から命を狙われる事態に巻き込まれてしまう。
前作にあった、暗殺者のシンジケート「コンチネンタル」の設定を全面に盛り込んできており、
武器のソムリエや防弾スーツの仕立て職人、潜入用の地図を扱うお店、等、例のコインを用いることで色々なことをやってくれる個性的な裏方がドンドン出てきます。
若干、現実離れし過ぎて漫画的ではあるものの、僕はとてもワクワクしました。
そして、何度でも言っちゃいますが、アクションは最高です。
のっけからのカーチェイス、やっとのこと取り戻した愛車は速攻で御釈迦に。
休む暇もなく千切っては投げの格闘戦。
中年女性のスリルあるセクシーから(本作唯一の色気)、コンサートの人込みでの銃撃戦(ジョンウィックともなると一般人を巻き込まない!(要:DVDでの確認))
50段くらいの階段を落ちながらの取っ組み合い。消失していく奥さんとの思い出の品々(家とか)。
あまりにも暴れ過ぎるものだからニューヨークで暗躍する様々な暗殺者から命を狙われることに!!しかしジョン・ウィックは止まらない!!
この辺から、ありとあらゆる場所・状況での戦いが彼の日常と化してしまいました。
サイレンサーを用いて周りの人にバレないようにパシュパシュ撃ち合ったり、ジョン・ウィック伝説に伝え聞く鉛筆キルが出たかと思えば、「燃えよドラゴン」リスペクトと思われる鏡の間でのバトルもあり。
ほぼ最後まで格闘に銃撃戦に格闘に銃撃戦に・・・
よくここまでやってネタが切れないものです。アクションの湧き出る泉でしょうか。
気が付いたら暗殺者の同盟もアレになっちゃって、恐らくこの星に住めなくなるくらい敵を増やしてしまいましたね。
ネタバレになりますが、そんな状況の中「近づいてきたら殺るから」と宣言し、何とチャプター3へと続いていきます。
犬は無事です。
こんなジョン・ウィックですが、今現在最も求めるものは「平穏な隠居生活」という、なんとも目の離せない展開になっております(絶望)
見事に、風呂敷を広げ切った作品。
1作目の時点で、今時中々の王道寄りなアクション映画なのにこんなに新鮮で面白いなんて!・・・と驚いたのですが、2作目も遜色なく凄い。
ストーリーからドラマ性が薄くなったことで、少し好みが別れるかもしれませんが、欠点を補って余りあるアクションの完成度。
3作目の制作は既に開始されているという仕事の早さも素晴らしい。現在最も熱いシリーズの一つと言えますね!