フランク・ルーカス 敵撃退数 映画「アメリカン・ギャングスター」

フランク・ルーカス
職業：　ギャング



俳優：デンゼル・ワシントン



劇中映像内で確認できる戦果



　メキシコ人（？）：1人
　武器と内訳：　拳銃


　商売敵：2人
　武器：　拳銃　1　拳銃　1（回想）


　不明：1人
　武器：　拳銃（エンドロール後）



仲間：1人制圧
武器：　ピアノ



　計：4人
　本編157分：　0.02殺/分

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リッチー・ロバーツ
職業：　警察官→麻薬捜査官



俳優：ラッセル・クロウ




　ギャング：2人
　武器：　ショットガン



ギャング：4人制圧
武器：　銃床　1　ショットガン　1　蹴り　1　捕縛　1



　計：2人
　本編157分：　/分

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劇中総数：15人と犬1匹

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あらすじと内容

ベトナム戦争最中の1968年。
ハーレムのボスバンピー・ジョンソンの側近であったフランク・ルーカスは、バンピーの死後、彼の縄張りを引き継ぎ薬物ビジネスを開始します。

フランクは、ベトナム従軍中の将校である親戚のコネを頼りに、中国国民党の軍人と接触。
中国国内の薬物生産地より、"品質の良い"高純度のブツを軍の輸送ルートを利用し、アメリカ国内に大量に直輸入するという供給網を確立します。

フランクにより「ブルーマジック」と名づけられたその薬物は、
既に流通していた薬物よりも強力かつ安価であり、瞬く間にシェアを獲得。


　また、バンピーの元で働いていた頃より、
結束が強く、裏切り・密告等のリスクが少ないイタリア系マフィアの”ファミリー”型組織運営を目の当たりにしていたフランクは、アメリカ南部より親族を呼び寄せ、豪邸に住まわせ良い暮らしをさせつつ、兄弟たちに売人としての仕事を負わせるようになります。

その規模はイタリア系マフィアの商売を大いに脅かす程に成長し、フランクは一目置かれる存在としてハーレムに君臨するようになりました。


　しかし薬物ブルーマジックは、多くの中毒死者を出すことになり、
そして、大きな存在になったフランクは警察の目に留まるようになります。

潤沢な資金から、警察さえ買収するフランクでしたが、
汚職はびこる警察組織の中あって賄賂を受けとらない正義感の強い警官（ただし私生活は最悪）であるリッチー・ロバーツは、真面目な警官を集め麻薬捜査班を設立し、ブルーマジック胴元の捜査に乗りだします。





　「これまでで最も極悪な国際的薬物密売ギャングの一人」と呼ばれた実在の人物フランク・ルーカスと、それを追い詰めた男リッチー・ロバーツの実話を基にしたギャング映画です。


　普段は家族想いで紳士的な男であるフランクですが、邪魔者には躊躇なく銃をつきつけ引き金を引きます。
薬物を、ベトナムで戦死したアメリカ兵の棺に入れて国内に持ち込み、自らのルーツである黒人社会に流通させています。

まさに見境なく、理性のない極悪人と言えるでしょう。




フランクとリッチーのダブル主人公の映画ではありますが、メインはフランク・ファミリーの隆盛と没落となっており、悪党のサクセスストーリーとして魅力があります。


例え売るものが薬物であっても、「良いものを安く」という商売の鉄則や、競合他社（マフィア）との関係があるなど、
闇ビジネス面の描写は興味深いです。

フランクが手がけるまで、どのマフィア組織も思いつかなかったらしい「生産地からのブツ直輸入」という手法。
その確立のため、フランクが実際に戦闘中のベトナムへ行って、米兵に変装して中国へ侵入するなど、悪党であっても成功者の度胸と行動力というのは凄まじいものがあると思いました。



　約160分という、通常の映画2本分に相当するボリュームの上映時間ですが、悪党どもの様々な危なっかしさに満ちており、中だるみはあまり感じませんでした。
撃ち合い等のアクションシーンは少なめなのですが、振るわれる暴力の描写には生々しさがあり印象的です。


ベトナム戦争との関わりや、モハメド・アリがストーリーに少しだけ絡むなど、実話ベースの脚本だからこそ出る、展開の面白さというのも確かに感じました。


長い映画ですが、
悪党に主眼を置いた映画が好きな方なら、鑑賞の価値ある作品だと思います。




監督：リドリー・スコット
脚本：スティーヴン・ザイリアン

制作国：アメリカ　2007年