グエムル 人間捕食数 映画「グエムル-漢江の怪物-」
- 2016/07/21
- 17:25

グエムル

劇中映像内で確認できる戦果
一般人:8人
武器と内訳: 弾き飛ばし 1 不明 3 捕獲 3 叩きつけ 1
防疫係官:2人
手段: 捕獲
警察官(?):2人
手段: 不明
(他推定37人以上、直接的なシーン無し)
計:47人以上(推定)
本編120分: 0.39殺/分
壊した物:
トラック 1台大破
売店 1軒
劇中総数:58人以上
あらすじと内容:
在韓米軍基地から漢江(ハンガンという韓国の川)に投棄された化学物質の影響により、突然変異を果たした怪物グエムルは、河原の人々を襲うようになります。
漢江で売店を営むマヌケ男パク・カンドゥ(ソン・ガンホ)は娘のヒョンソを連れ逃げようとしますが、勘違いで別の女の子の手を引くというミスをおかし、目の前で怪物に娘をさらわれてしまいます。
漢江一体は軍や警察に封鎖され、
グエムルと接触をもった者は謎のウィルスに感染しているとして隔離される状況の中、カンドゥの携帯電話に娘ヒョンソから着信があります。
しかし、軍や警察に娘の救助を懇願しても信じてもらえず、
カンドゥとその親父ヒボン、大卒フリーターのナミル、アーチェリー銅メダリストのナムジュらパク一家は隔離病棟を抜け出し、封鎖地域に侵入して独自に娘を探し始めるのでした。

韓国で大ヒットしたモンスタームービーです。
予告編時点では面白そうですが、実際に見てみるとかなり微妙でした。
軍隊との戦いもなければ、グエムルに関する設定(正体は何か、生態はどうなっているのかなど)も明かされず、モンスター映画としての醍醐味に乏しい感じがしました。
「娘をさらわれた一家族の団結」がメインとなっていて、エキサイティングなシーンはかなり限られています。
ただ、家族愛に関する描写は、モンスター映画にしてはかなり真剣に描かれており(ベタな感じが良い)、少し胸に来る場面もありました。比重の重さは間違いなく家族のドラマに傾いています。
韓国映画ってひた向きな家族の絆みたいな描写を描くの得意ですよね。
そして、この映画は「反米」をテーマに含んだ映画でもあり(モンスターのVFXをアメリカの会社に発注しつつ)、
グエムルを生み出した原因はアメリカ軍、またウィルスを撒き散らすとされる怪物を、周辺への被害を省みない強引な滅菌作戦で殺そうとするのもアメリカとなっています。
ただし、その「ウィルス」なるものが存在するのかしないのかが曖昧なものとなっていて(結局ない)、なんともハッキリしない訴求力のない展開になってしまっています。
設定の練りこみ不足に感じました。
また、終盤は強引に感動方面に持っていこうという感じで、ちょっと萎えましたね。
総じて物足りないモンスター映画です。
グエムルが初めて登場して河原で暴れるシーンは結構面白かったのですが(序盤20分くらいまで)、
以後、2時間というちょっとした長編の中で、ここぞ!というような派手なシーンもなく冗長気味です。
テンポや場面転換等の演出の悪さから、時間の流れも把握し難く、
多分ストーリー的には2~3日の間の出来事を映画にしているのでしょうが、数週間を跨ぐ物語のように錯覚してしまうような間延び間があります。
デザインに2年半を要したと言うグエムルの造詣には、ドブ臭い気味悪さがあり、個人的には好きです。
続編があるとしたら、エンターテイメント路線の純然たるモンスター映画を期待したいです。
監督・脚本:ポン・ジュノ
制作国:韓国 2006年
原題:「괴물」
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- テーマ:アジア映画
- ジャンル:映画
- カテゴリ:・怪獣/特撮
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