「ゲームウォーズ」について(追記あり)
- 2016/05/05
- 15:12

ゴルデンウィークも少し遠い図書館に通い詰めで映画を観る気力が沸きません。
が、電車に揺られている間はやはり映画関連の事に没頭しています。最近は「ゲームウォーズ」というアーネスト・クライン著の小説を読んでいます。
スティーブン・スピルバーグを監督にして、2017年に映画の公開が予定されている話題の小説です。
友人から上下巻を借りました。
「オアシス」というMMORPG風の広大な仮想空間が、人々のもう一つの生活の場所として深く浸透した近未来が舞台。
オアシスの作成者でド級のオタクだったジェームズ・ハリデーが、自身の死後、遺言によってその莫大なる遺産を景品に、一大宝探しを開催します。
遺産を手に入れるための「鍵」は「オアシス」のどこかに隠されており、尋常ではないオタク・ギーク・ナード達がクランを組んで知恵を振り絞り、世界一の企業があらゆる権力を振るっても、最初の鍵の在り処にすら辿り着けません。
全世界のプレイヤーが遺産探し通称「エッグハント」のオタッキー過ぎる謎解きに挑戦し続ける中、
主人公はこれまたオタクの少年ウェイド(「ブレードランナー」の全シーン・全台詞を暗記するくらいのギーク)、オアシス内のアバターの名はパーシヴァルといい、偶然にもハリデーの宝を探す最初の鍵である「コッパー・キー」を発見します。
僕はまだ上巻の途中までしか読んでないので、これくらいしか説明できませんが、
80年代アメリカのポップカルチャーを主軸として、とんでもない濃度のレトロゲーム、映画、アニメ・特撮ネタ(ウルトラマン等)の数々がいい感じにカオスな雰囲気を作り上げています。
「SW」「インディジョーンズ」「BTTF」を始めとして(多分、後々「ゴジラ」とかのネタも出てくるのでは)、割かし有名だけどちょっと影の薄い過去の作品に至るまで、知っていたら思わず興奮してしまうような、マニア臭さが魅力です。
時代劇ネタの日本人キャラも二人登場します。
小説の作者がアメリカ人とは、ちょっと信じられない。
マシュー・ブロデリック主演の「ウォーゲーム」が、遺産探しの重要な要素となっているなど、僕はニヤニヤしながら読んでいます。
僕はゲームの方はあまり詳しくないので、ついていけない所もあるのですが、
この様な文化に広く精通した人なら、絶対にニヤつけることを請合います。
反面、知らない人はとことん着いていけないような。
間違いなく、敷居は低くないのです。
ATARIのゲーム機の旧ゲーが自然に出てくるなど、
対象年齢は30代以上のような感じがしますね。(実際にプレイしていなくても、僕は「AVGN」の動画を観ていたので、何とか理解できました。ジェームズならエッグ探しクリアできるのでは)
MMORPG風な設定をメインとしているので、最初は取っ付きづらさを感じたのですが、2041年の近未来の世界観が確りと作りこまれており、読みやすいです。
果たして実写映画、
スピルバーグがこのハイレベルな懐古を、どのように多くの人に向けて映画に落とし込むのか・・・。
追記:
最後まで読みました。
これは映画化可能なのか・・・!?
ガンダムとかライディーンとかレオパルドンとかエヴァンゲリオンとか同じフレームにバンバン出てきます。
しまいには、初代ウルトラマンVSメカゴジラ機龍です!
夢を詰め込みすぎですよ。
でも、このゴチャゴチャがまた良い。
スピルバーグの権力で権利関連を飛び越えて、何とか映像化して欲しいです。
まさに見ものです。