「ターミネーター:新起動/ジェニシス」を観て来ました レビュー
- 2015/08/19
- 13:53

ターミネーター1、2の流れで観てしまうと、ガッカリ。
ただのSFアクション映画としてなら、まぁ派手で楽しいかな、という感じでした。

過去作にあった「核戦争の恐怖」や「制御できない技術に対する警鐘」といったテーマはほぼ無く、「スカイネットを倒す」という部分に主眼が置かれすぎて、ストーリー面、本当に深いモノないなぁ・・・という感じでした。
核戦争の恐怖というのは、冷戦が終わった今でも、
この世に核兵器が存在する限り、僕たちにとって現実に起こりうる要素として描くことが出来ると思うのですけどね。
ロボットと人類の戦いの前に、「ターミネーター2」にてサラ・コナーが悪夢で観た「吹き飛ぶ都市や、焼け落ちる子供達の光景」、これを阻止することの強烈な大儀というか、使命感。ターミネーターという作品には必要なのではないかと思いました。
迫力あるアクションに破壊、シュワちゃんの本格的な大暴れ・活躍が観れるのは嬉しく。
ストーリーの適当さ加減?から、「いつものシュワちゃんのアクション映画」として、「コマンドー」や「イレイザー」、「ターミネーター3」を観る感覚なら十分楽しめる作品だと考えます。
「ターミネーター1、2」のようなアクションとストーリーが見事に調和した作品を望む場合、この新3部作、今後に全く期待できません。
あと、僕的に凄く気になった所がありました。
カイルが1984年のロサンゼルスに来たとき、一般人から服を奪って警官から年月日を聞き出すという初代オマージュのシーンがあります。
この警官が実はイ・ビョンホン演じるT-1000型で、「1984年~月~日、お前が来る日だ。」と答えるのですが、何でカイルに自分が先回りしていた殺人マシーンだということをいちいちバラすのか。
未来の戦争パートでも、
陥落させたスカイネット基地でジョン・コナーがタイムマシーンを発見。カイルを過去に送る事になるのですが、そこで敵のターミネーター?が「そう簡単にいくか!!」と言って不意に襲ってきます。
何というか、襲ってくるのは良いのですが、ターミネーターの怖いところってコミュニケーションは必要最低限のみで、無言で黙々と標的を抹殺するところだった気がするのですが。
これらの台詞はイメージからかなり浮いていたと思います。
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他にも、シュワちゃんの超絶都合の良いアップグレードや、ジョン・コナーがターミネーター化してサイバーダイン社に就職しているという安い展開など色々と気になるところがあり、総じて雑感の残る映画だったと思います。
シリーズ毎に新しい展開、新しい驚き、
を盛り込もうとしているのは分かるのですが、取り返しがつかないほどに変な方向に飛んで行ってる気がしました。
もう、戻ってこれないんでしょうね。
だが、しかし。

シュワちゃんのニコニコ・パワフルな活躍が観れるのはやはり嬉しく、どうしても嫌いになれない作品。(次回作ではガトリング撃ちまくるシュワちゃんが見たいです。よろしくお願いします。)
「ターミネーター:新起動/ジェニシス」のカウント
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- 2015/08/25(12:44)
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